| ●なぜ新生血管が発生するのでしょうか?
新生血管が発生する過程は現在、次のように考えられています。
網膜細胞は機能している限り新陳代謝を繰り返しています。新陳代謝で生じる老廃物は、若いうちは網膜と脈絡膜の間にある網膜色素上皮内で消化されて消えてしまいます。しかし、加齢により網膜色素上皮の働きが低下すると、消化されない老廃物がブルッフ膜(網膜色素上皮の下にあり、脈絡膜との境目にある膜)に溜まります。この老廃物の存在は、眼底検査でドルーゼンと呼ばれる白い塊として見ることができます。
老廃物は、本来そこにあってはいけないものですから、それに対して慢性の弱い炎症反応が持続します。するとその炎症を鎮めようと、ケミカルメディエーターと呼ばれる一種の化学物質が発生します。ケミカルメディエーターは炎症の治癒を促すために、血管内皮増殖因子(VEGF)を放出し、その結果、脈絡膜から新生血管が生えてくるのです。
新生血管は、ブルッフ膜の下にあるうちは活発には活動しませんが、一度ブルッフ膜を突き破って網膜色素上皮の下、あるいは網膜色素上皮の上まで侵入してくると、急に増殖し始めて血液の滲出が激しくなり、黄斑の機能低下が著しくなります。
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